こんな症状でお困りではありませんか?
・平常時に涙がこぼれる
・涙で滲んで見えづらい
・目頭が赤い、腫れている、痛い
・目のまわりがただれている
以前は、涙がですぎるのはドライアイよりいい、などと説明されていました。いまは、多くの方が日帰りの内視鏡で解決できる時代です。
目頭には、通常上下2つの涙点(涙の排水口)があり、
涙が涙点から涙小管→涙嚢→鼻涙管という排水路を通って鼻腔へとながれる通路を涙道といいます。
涙道が詰まったり(閉塞)、狭くなったりする(狭窄)と、涙の流れが悪くなり、流涙(涙目)や眼脂(涙嚢の炎症により生じる)をきたします
涙点から内視鏡を挿入し、涙道内を観察することで、涙道内の病変を知ることができます。
内視鏡を用いて閉塞部位を開放し、狭窄部位を広げることができます。
鼻腔内の操作も必要なため、併せて鼻内視鏡検査も行います。
◆方法
①【麻酔】
麻酔薬のテープを目頭に貼付し、麻酔薬を注射します。
点眼麻酔後、涙点から麻酔液を流し入れます。
鼻腔内に麻酔薬のスプレーと麻酔薬を浸したガーゼを挿入します。
②【涙道内視鏡】
涙点から0.9mm径の内視鏡を挿入し、画像を見ながら詰まっている部分を開放し、狭窄部分を広げます。
③【涙管チューブの挿入】
涙道内腔を確保するために、涙管チューブを挿入します(下の図のラベンダー色のひもになります)。
④【鼻内視鏡】
鼻腔内まで涙道チューブが留置されたことを鼻内視鏡で確認、
鼻腔奥側へ留置し終了ます。
⑤【涙管チューブの抜去】
留置したチューブは、術後2~3カ月後に抜去します。
手術時間…30分程度(日帰り)
◆注意点
目頭の麻酔により、まぶたが下がった感じや重たい感じがすることがあります。
眼が動きにくくなり、見にくくなることがあります。(術後数時間)
鼻汁に少し血が混じることがあります。(術後数時間)
鼻汁や鼻腔内の違和感があることがあります。(術後数時間から数日)
鼻を強くかんだり、鼻の穴に指を突っ込まないでください。
チューブが抜けてしまうことがあります。
【涙道の再閉塞および再狭窄】
手術によって一度開放された涙道がチューブを抜去した後に、再び閉塞・狭窄したりすることがあります。
症状の程度により、再度涙管チューブ挿入を行います。
【涙管チューブが挿入できない場合】
涙道閉塞の程度が非常に高度な場合などでは、涙管チューブの挿入ができません。
その場合、日を改めて再度治療を試みるか、別の治療法を考えます。