旧虎岩医院

富士宮ごとう眼科は、虎岩医院の最後の建物をリフォームして開業し、令和2年に増築して3倍の規模に拡張しました。

虎岩医院は昭和13年に故虎岩甫先生が現在の場所に開業され、故木内佳子先生のもとに発展され、長きにわたり岳南地域を支える産婦人科として地域に貢献されました。虎岩医院でお生まれになった方、身内の方がお世話になった方も多いと思います。

院内には故木内先生の患者さんへの思いやりが随所にみられます。院長もあとで気づいたのですが、診察室の壁には多量の防音材・断熱材が施行されていて、患者さんとの会話が外部にもれない配慮がされていました。なお検査室のステンドグラスは故木内先生ご自身の作品です。

我々職員一同は故人を敬い、それに恥じぬような診療を行っていきたいと思います。

2005年新聞記事より

富士宮市立大富士中学校(水野光廣校長)で十八日、「命」をテ-マにした「生き方学習会」が開かれ、一年生百四十人が虎岩医院の木内佳子院長の講話で与えられた命の尊さに学びを深めた。

生徒たちが「自分はかけがえのない命をもって生きている」「一人一人が大切な存在である」ことを知り、自分の生き方を考え、自らの現在と未来をみつめた生活をおくって欲しいとの願いで開かれた学習会は今回、長年にわたり新しい命の誕生に携わってきた医師の木内さんを講師に迎えて開かれた。

「かけがえのない命を大切に生きる」と題して講話を進めた木内さんは、最初に生まれ立ての赤ちゃんの親に対する確かな反応について事例や体験を語り

「生まれたばかりの赤ちゃんであっても、その反応をみれば人間の身体には魂が入っていることがわかります」

と話し、無事に出産をして退院するお母さんたちには

「神様から授かったお子さんを大事に育てて下さいね、と語りかけてきました」

と医師としての思いを話した。

一人一人が期待されて生まれてきた選ばれし命であることを問いかけた木内さんは、「二つの心」を話題に心の持ち方で人生は大きく変わることの意味を提起した。

闇の心(怠ける心、いじわるな心、こわす心)と光の心(一生懸命な心、思いやる心、創り出す心)の二つの心の持ち方、このままの自分でいいやと思う「なまける心」、自分の失敗は小さく見えるのに他人の失敗は大きく見える「意地悪な心」など揺れ動く心を分かりやすく示し、試練に立ち向かう心の強さを持つことの大切さを問いかけた。

「私は変わりません。みんなのほうが変わって下さい」は「闇の呪文」、「私が変わります。そして、みんなと一緒に変わってゆきます」は「光の呪文」と説く木内さんの講話に、生徒たちは自らの心の持ち方を見つめ直しながら聞き入り、命の大切さや心の持ち方によって人生を切り開くことができる意味に学びを深めた。

(以上記事そのまま)