当院は白内障手術を日帰りで行っています。2022年は950件、2023年は917件、2024年は936件(いずれも単独手術)の日帰り白内障手術を行いました。保険診療のみ行っており、自費診療はおこなっていません。
当院の白内障手術の特徴はいくつもありますが、特に二つのことが大事だと考えています。
一つは、乱視矯正技術を手術の中に取り入れていることです。手術侵襲・手術時間・患者さんの費用負担のいずれも従来の手術とかわりません。乱視矯正をすると、手術後の裸眼での見え方が大幅に改善します。乱視が中等度以上ある方が対象になり、乱視がもともとないか小さい方は従来のシステムで手術しています。当院の実績では7割の方が乱視矯正の対象になっています。岳南・富士川流域は強い乱視の方が特に多いと感じています。
もう一つは、手術前に、患者さんお一人お一人と、看護師と視能訓練士が十分に時間をかけて、術前後の見え方の相談や注意すべきことについて話し合うことです。患者さんごとのライフスタイルをよく伺い、また患者さんが十分ご自身が受ける手術について理解を深められることが、術後、手術をうけてよかったと感じることに大事だと思っています。
当院の人工レンズは基本的に単焦点(従来型かトーリックのどちらか)になります。自費でのお支払いが必要な多焦点レンズの移植は行っていません。若くして白内障手術が必要な方で多焦点レンズの恩恵が大きいと予想される場合、実績のある施設に紹介さしあげています。
大きな前提として、当院は白内障手術の適応について、かなり保守的に判断を行っていますのでご安心ください。当院で白内障手術をすすめられる場合、かなりの程度で白内障がすすんでいると考えていただいたらと思います。
当院での白内障手術を希望される場合、まず診察にいらしてください。白内障以外の病気が隠れていないかなど、十分に精査します。医学上の手術適応と患者さんの手術のご希望があれば、手術のための検査・説明の日、そして手術日を予約します。車の免許更新が予想される方は早めの来院をお勧めします。両目の手術を希望される方についてですが、まず片方の目を手術して問題がないことを確認してから1~2週間あけて反対目を手術します。同日に両方の目を手術することはありません。
令和7年4月現在の申込みで、令和7年6月以降の手術日の提案となってます。ただし、医療上早い手術が好ましい方には別の日程を提案いたします。また免許更新などで特にお急ぎの方はご相談ください。
白内障手術は火曜日、水曜日、木曜日に行っています。術後のチェックのため、翌日、翌々日の朝の診察は必須です。手術後は半年程度は経過観察をします。白内障手術後は少なくとも1年後でも炎症がでていることが証明されています。早く目薬をやめることが良い診療とは考えていません。
手術前の最終検査、手術日、翌日の検査は、必ず瞳を開きます。ご自身で運転して来院することができません。送迎サービスは終了させていただきました。