眼軟膏のつけ方

この項目は院長による、一般的な患者さんに対する見解をしめしたものです。個別の患者さんについては、それぞれの事情であてはまらないことがあります。
主治医の指示に従っていただけるようお願いいたします。ご質問については受診時に院長にお尋ねください。

眼軟膏と目薬は、どちらを先につけるのですか?

 先に必要な目薬を全部済ませてから、最後に眼軟膏を使用してください。
 眼軟膏は油の成分による膜ができますので、その上から目薬をつかっても、十分な作用が得られないおそれがあります。


 眼軟膏は、まぶたに塗る場合と、目の表面に入れる(点入といいます)場合があります。

まぶたへの塗り方 (眼瞼塗布)

 眼軟膏はもともと目の表面に入れることを目的としているので、ギリギリ(目のきわ)まで塗っていただいて構いません。目の中に入ってしまってもかまいません。きれいに手を洗った後、患部に指の腹で塗り広げていただければ結構です。
 ステロイド眼軟膏は総じて効果が高いですが、使い続けると副作用が生じることがありますから、医師の指示によく従ってください。
 眼瞼炎やモノモライ(霰粒腫、麦粒腫)で処方されることが多いと思います。

目の表面への入れ方(点入)

眼軟膏を目の表面に入れることは、みなさん難しいと感じられることが多いです。綿棒を使えば簡単です。
使う綿棒の種類については、主治医の先生とよく相談されてください。
 ほとんどの場合、お化粧に用いるようなごく普通に売られている綿棒を使います。瞼には常在菌といってもともと菌がたくさん住んでいますから、滅菌や消毒されている必要はありません。ただし、眼科手術後や角膜潰瘍をおこしている場合など、滅菌された綿棒の使用が必要になることもありますので、けしてご自身で判断せず、主治医の先生とよく相談されてください。

 綿棒の先に眼軟膏を米粒大のせてやり、鏡の前に立ってください。下まぶたをもって「あかんべー」をして、下まぶたの粘膜の部分に眼軟膏を移動させてやってください。そしてしばらく目を閉じておいてください。眼軟膏は体温で溶けるように設計されているので、一度目の中に入れば、あとは自然に患部まで広がります。

 眼軟膏の点入する理由で多いのは、ヘルペス性角膜炎に対してのゾビラックス眼軟膏(一般名アシクロビル)の処方です。ゾビラックス眼軟膏は1日5回の点入が必要ですが、これほど多く点入が必要な理由があります。ゾビラックスはヘルペスウイルスに対する特効薬といえる薬剤ですが、身体で非常にはやく分解されてしまう性質を持っています。ヘルペスウイルスは、必要な時に十分に抑えることで、治療に難渋する可能性を減らすことができます。慢性期に医師の特別な指示がないかぎり、ぜひこの薬は1日5回点入してください。